約150人の観客を魅了した天領佐渡両津薪能=5月5日、佐渡市原黒
約150人の観客を魅了した天領佐渡両津薪能=5月5日、佐渡市原黒

 佐渡市内の薪能シーズンの幕開けとなる「天領佐渡両津薪能」が5日、同市原黒の椎崎諏訪神社能舞台で上演された。古くから能楽の文化が根付き、30以上の能舞台がある佐渡で今年初めての薪能。待ちわびた市民や観光客が幽玄な雰囲気に酔いしれた。

 両津地区の住民や観光関係者でつくる実行委員会などが主催。この日を含め10月までに計5回の上演を予定している。

 初回の演目は、羽衣を巡る天女と漁師のやりとりを表現した「羽衣」。天女の羽衣を拾った漁師に対し、天女が羽衣を返してもらったお礼に披露する繊細な舞が魅力的だ。

 約150人の観客は、暗闇にかがり火がともり、鼓や笛の音が優美に響く厳かな舞台を静かに見つめ、ときには...

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