佐渡汽船の小木-直江津航路で結ばれる佐渡市小木地区と上越市直江津地区は、古くから港町として栄えてきた。江戸から明治にかけて日本海を航行した北前船の寄港地となり、全国からもたらされた交易品や文化が今も町に息づいている。港町の歴史に思いをはせ、往時をしのばせる場所を巡った。(上越支社・平形凪紗、佐渡総局・長尾胡春、大西泰三)

◆金銀積み出しの要地、歴史息づく町をガイドと 佐渡市小木地区

 江戸期から金銀の積み出し港や北前船の寄港地として栄えた佐渡市小木町の小木港。回船問屋などが立ち並んだ当時の面影を残す歴史的な町並みは昨夏、国の重要伝統的建造物群保存地区(重伝建地区)に...

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