幽玄な空間で行われた大膳神社薪能=1日、佐渡市竹田
幽玄な空間で行われた大膳神社薪能=1日、佐渡市竹田

 かがり火に照らされた舞台で能楽と狂言を上演する薪能が1日、佐渡市竹田の大膳神社能舞台で開かれた。島内外から約230人の観客が訪れ、幽玄の美を堪能した。

 実行委員会などが主催。市内の能楽愛好家らでつくる「真野能楽会」と、県指定無形文化財の「佐渡鷺流狂言」の伝承に努める地元の研究会が出演した。

 厳かな雰囲気の中で始まったのは、能「猩々(しょうじょう)」。親孝行の男の前に現れた架空の動物・猩々が、酒を飲み舞うという内容だ。太鼓や笛の音色が響く中、猩々役のシテは華やかな装束に身を包み、赤髪を揺らしながら優雅な舞を披露した。

 能に先立ち、鷺流狂言「しびり」も上演された。仮病で使いを断る家来と、うそを見...

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