ここ数年、お隣の山形と新潟で熱を帯びている戦いがある。日本一の「ラーメン好き」の称号を懸け、総務省の家計調査「中華そば」(外食)年間支出額全国1位を巡る戦いだ。新潟市は2021年に初めて首位となったが、わずか1年で陥落。再びトップを目指した直近の24年は2位だったものの、1位の山形市とは逆に年間6000円もの大差を付けられた。果たして新潟は山形から王座を奪還し、不動のものにできるときは来るのだろうか。8日にまとまったばかりの最新の25年上半期(1月~6月)の調査結果も分析し、王者打倒の方策を考えた。

🍜知れば知るほど…ライバルの底力🍜
「敵を知り己を知れば百戦危うからず」。まずはライバルのことをよく知らなければならない。2024年までの過去の家計調査をひもといてみると、浮かび上がってきたのは山形市の底力だ。
2000年から24年まで、上位10都市がどのように入れ替わってきたのかを分かりやすく可視化してみたのが、下のグラフィックだ。
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この四半世紀で、山形市が1位だったのは実に21回にも上る。首位を明け渡したのは2001年、2002年、2012年、21年の4回のみだ。21年は新潟市、ほかの3年はいずれも福島市が1位だった。
意外だったのは、新潟市の順位だ。上位3位の常連かと思いきや、2000年代後半や10年代前半は3位圏外の年が多かった。ラーメン史的には、王者・山形の背中がようやく見えてきたというのが近年の実態に近いのかもしれない。
🍜ラーメン支出の内訳を比べてみると…🍜
では、どうすれば山形に追い付き、追い抜いていけるのか。...
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