以前にも紹介した通り、日本中央競馬会(JRA)新潟競馬場の夏は「新馬戦」が人気の一つだ。今年はあのアーモンドアイの子・プロメサアルムンド(残念ながら骨折が判明)や上がり3ハロンを33秒0で突き抜けたアートバーゼルなど今後の活躍を期待させる馬が勝利した。とはいえ、必ずしも血統が優れた馬や高額で取引された馬だけが活躍するわけではない。初戦で圧勝しても次のレースで大敗することもよくある。それでもファンは夢を見る。新潟競馬場の新馬戦を勝ち上がった「世界ナンバーワンホース」ジャスタウェイやイクイノックスのような名馬が、今夏も新潟でデビューするかもしれないと。新潟の新馬戦を勝利し、後にGⅠのタイトルをつかんだ名馬を振り返る。

[新潟競馬場60年企画その1]“世界一”への道は新潟から続く!イクイノックス、ジャスタウェイ
『ウマ娘』も走った⁉夏の新潟 “生徒会長”に“暴君”も…人気ゲームを通して語りたい、新潟競馬場60年・特別編

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 代表的な1頭が「金色の暴君」と呼ばれる三冠馬のオルフェーヴルだ。2010年8月14日の新馬戦(芝1600m)に、池添謙一騎手と挑んだ。

 まずまずのスタートを切り、中盤では折り合いに専念する。4コーナーから先行集団を捉えにいき、直線のたたき合いへ。残り400mで先頭に立つと、馬場の中央から内ラチへ大斜行した。幼さを見せつつも2着馬の追撃を振り切った。

オルフェーヴル=2010年、新潟競馬場

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 「暴君」の一端を見せたのはゴール後だ。バックストレッチで池添騎手を振り落とすやんちゃぶりと気性の悪さを見せた。三冠を決めた菊花賞のゴール後も池添騎手を振り落とした。

【オルフェーヴル】GⅠ6勝(11年・皐月賞、ダービー、菊花賞、有馬記念、12年・宝塚記念、13年・有馬記念)、凱旋門賞は12年、13年とも2着。
 

 2023年の三冠牝馬・リバティアイランドも新潟デビューだ。22年7月30日の新馬戦(芝1600m)に...

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