
日本中央競馬会(JRA)の夏競馬が7月26日から、新潟市北区の新潟競馬場で始まる。幾多の名勝負が繰り広げられてきた競馬場も、ことし開設から60年の“還暦”を迎えた。新潟競馬場といえば、国内唯一の直線1000mコース・通称「千直」が有名。加えて夏開催は、これまで伝説のサラブレッドが数多くデビューしてきた地としても知られる。今年の夏開催は8月31日まで。名馬の初陣に立ち会えるかもしれない。
【関連記事】
【特別企画】『ウマ娘』も走った⁉夏の新潟
新潟競馬場の開設60年!1965年からの写真や紙面をあさってみた
1964年の閉場から60年、姿を消した「関屋競馬場」
「競馬」関連記事はこちら
◆「世界一」になった競走馬
60年の間で大きく変わったのは、日本競馬のレベルだ。海外レースの勝利が夢のまた夢だった時代を経て、今や世界トップに肩を並べるほどになっている。その中でも、国際競馬統括機関連盟(IFHA)のロンジンワールドベストレースホースランキングという格付けで年間1位になり、「世界一」の称号を得た日本調教馬が2頭いる。この2頭に共通するのが、新潟競馬場でデビューしたことだ。
2014年に日本調教馬として初の世界1位になったのがジャスタウェイだ。デビューしたのは11年7月23日の新馬戦(芝1600m)。福永祐一騎手を鞍上に迎えたが、単勝6・4倍の4人気と前評判はそこまで高くなかった。
レースでは、好スタートを切ると先行集団につけスローな流れのまま直線へ。残り300m付近で先頭に立つと、後は楽に突き放し5馬身差の勝利だった。

レース結果はこちら
(JRAホームページ・予告なくリンク先ページが終了する場合があります)
しかし、その後は思うように勝てないレースが続いた。本格化したのは4歳秋。13年の天皇賞秋を5番人気で勝利し初のGⅠタイトルを手にすると、14年3月には海外遠征をしドバイデューティーフリーを制した。国内でも6月に安田記念を制するなど活躍し、14年のワールドべストレースホースランキングで「世界一」になった。
ちなみに、アニメ脚本家である大和屋暁が馬主で、大和屋が携わったアニメ「銀魂」に登場するアイテムから名付けられたことでも知られる。
続く「世界一」はイクイノックスだ。2021年8月28日の新馬戦(芝1800m)で、ルメール騎手を背に2番人気で臨んだ。
イクイノックスは...