
燕のメッキ技術の奥深さを紹介する企画展=燕市大曲
燕の表面処理技術の歴史と奥深さに触れる企画展「メッキの世界展」が、燕市産業史料館(大曲)で開かれている。燕の企業が手がけた製品など約70点を展示し、金属洋食器のほか、芸術や文化分野などさまざまな場面で使われるメッキ技術を紹介する。
メッキとは、製品の表面に薄い金属の膜を作る表面処理技術。製品の見た目を美しくするだけではなく、劣化やさび、摩耗を防ぎ、抗菌効果も与える。
燕では金属洋食器製造の草創期から用いられ、歴史は明治時代の鎚起(ついき)銅器製造のころにさかのぼる。当初は装飾的な役割で、「玉川堂」の3代目玉川覚平による香炉には、鏨(たがね)で模様が彫られた上に金メッキが施されている。
金属洋...
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