
自宅裏のデッキから海を眺める山本正雅さん、利枝さん夫妻と愛犬のメグ=佐渡市相川柴町
好きな都市、心地が良い街を行き来しながら暮らす-。そんな新しい移住の形が生まれている。都市と地方、あるいは地方と地方それぞれに拠点を持つ「2拠点居住」だ。佐渡市は民間企業と手を組み、こうした関係人口を育てようとしている。年間の一定期間を佐渡で過ごし、働き、楽しむ人たちがいる。「半分佐渡もん」とでも呼びたくなるような暮らしぶりを垣間見た。
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「やっぱりここはいい。毎日泳げるし、海を見ながら仕事ができる」。パラソルが陰をつくるデッキで、まぶしく光る海を見やる山本正雅さん(74)。「一番大きいのが横島、隣が一里島。いつも鵜(う)がとまるのは鵜島」と見慣れた岩々を指さした。
相川で生まれ育ち...
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