アフリカ開発会議(TICAD)の開幕を前に、各国首脳らとの写真撮影に臨む石破首相=20日午後、横浜市
 アフリカ開発会議(TICAD)の開幕を前に、各国首脳らとの写真撮影に臨む石破首相=20日午後、横浜市
 日本がTICADで表明した主な支援策

 日本が主導するアフリカ開発会議(TICAD)が開幕した。30年以上前から支援に取り組み「老舗」を自負する日本だが、財政難も響き、恒例だった政府開発援助(ODA)など巨額の拠出表明は封印。人工知能(AI)分野などの人材育成といった新機軸を打ち出し、経済成長著しいアフリカとの関係強化を図る。ただ中国やロシアが影響力を強めており「復権」への道は険しそうだ。

 ▽ご時世

 「課題解決策を共につくっていく。これこそが今回のTICADのテーマだ」。20日午後、横浜市。石破茂首相は開会式でこう述べ、貧困や公衆衛生の改善に向け、人材育成やワクチン供与などの支援策を表明した。

 日本は冷戦終結で東西両陣営がアフリカ...

残り988文字(全文:1288文字)