
秋田県鹿角市の山林で、周囲を警戒しながらクマ対策の支援活動を行う陸上自衛隊員ら=5日午後
陸上自衛隊は5日、人的被害が続発している秋田県で、クマ対策の支援を始めた。人員や物資の運搬がメインで、鈴木健太知事が訴える「危機的かつ緊急事態」打開に向けた一手。ただ銃器を用いた駆除実施のハードルは高く、自衛隊内には部隊活動の限界を指摘する声がある。
▽異例
5日午後、秋田県鹿角市の山林で箱わなを積んだ軽トラックに続いて、自衛隊の車列が次々と到着した。ヘルメットに防弾チョッキ姿の隊員が周囲を警戒する中、猟友会のメンバーが箱わなを設置。「異例の任務」(防衛省幹部)が始まった。
近くでリンゴ園を営む中村修蔵さん(78)は作業を見守りながら「いつクマに遭遇するか分からない恐怖がある。生活が懸かって...
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