
トヨタの業績を左右する要因
トヨタ自動車が2026年3月期の連結純利益予想を引き上げた。トランプ米政権の関税政策の逆風にさらされる米国市場で得意とするハイブリッド車(HV)が健闘し、業績を下支えしている。ただ、米国の保護主義的な政策に脅かされる難局は続き、半導体供給問題も浮上するなど、視界は晴れない。
▽商品力
「じたばたして車両価格を上げることはない」。トヨタの近健太最高財務責任者(CFO)は5日に東京都内で開いた決算説明会で、関税の影響緩和策として市場の状況を無視した拙速な値上げはしないと強調した。
業績上方修正の背景には、想定為替レートを従来より円安ドル高に見直した効果に加え、商品戦略の巧みさがある。25年4~9...
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