
都心でスーツ姿で働くなど、広告が描く男性像は「画一的と指摘する人がいないぐらい画一的」と話す小林美香さん
日米の美術館で展覧会の企画や研究活動に従事してきた小林美香さんは、広告が何を表現し、どんなメッセージを伝えているかという「表象」研究に取り組む。「制作者の見地で書かれた著作は多いが、あくまで消費者、受容者の視点で書いている」と自らを語る。
新著「その〈男らしさ〉はどこからきたの?」(朝日新書)では男性が映る広告に注目し、それが画一的な「男らしさ」を強調し、競争やコンプレックスをあおるようなメッセージを送っている点を読み解いた。広告が理想化する男性像が「どういう過程を経て基準化されたのか」を振り返って初めて新たな男性像が生まれるはずだと語る。
冒頭では広告でありがちな男性描写を24パターン示し...
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