
ヨルダン川西岸ファラのサマーキャンプで指導員のかけ声に合わせてあいさつをする子どもたち=7月30日(共同)
トランプ米政権は7月、米国の対外援助事業を担う国際開発局(USAID)の廃止を発表した。影響は途上国を中心に各地に及ぶが、中でも深刻なのが人道危機が悪化するパレスチナ自治区ガザだ。予算不足で閉鎖する診療所もあり、関係者は「支援システムが壊れるのは一瞬だが、再構築は困難だ」と懸念を深める。西岸も含めたパレスチナ支援にも影響を与えそうだ。
▽診療所減
「USAID廃止には失望した」。米非政府組織(NGO)「アネラ」の西岸・ガザ事務所のラシード事務所長は影響は計り知れないと話す。アネラは1968年設立で、パレスチナ難民を対象に医療や教育、農業や職業訓練に取り組んでいる。
アネラはガザで、USAID...
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