
野戦病院跡地へ続くとされる密林=インドネシア・アミシラ=3日(共同)
「トーキョー・ドゥアなら知っている」。インドネシア東部パプア州で取材を終え帰路に就こうとしていた8月の朝、気になっていた「東京」の情報が地元住民から入った。太平洋戦争時の野戦病院の跡地を意味し、そこに日本兵が眠っている可能性がある。日本が進める遺骨収集の調査対象地の一つだが、詳細な場所は特定できていなかった。予定を変え、現地の密林を歩くことにした。
探していた病院跡地は、マラリアに感染し34歳で他界した広島市の看護兵、畠山真三さんが埋葬されたとみられる場所だ。「ドゥア」はインドネシア語で「2」を意味するが、なぜそう呼ばれているかは分からない。
記録によれば、真三さんは1943年10月29日に...
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