
米軍がBC級戦犯を裁いた横浜地裁=1945年12月(ACME)
米軍が旧日本軍将兵らをBC級戦犯として裁いた横浜裁判の米軍報告書により、日本人を含むスタッフ体制や弁護方針などの全体像が判明した。米軍が後の日米関係を考慮し、被告の弁護に当たった形跡がうかがえる。厳しい判決など日本側からの「戦勝国による一方的裁き」との見方がある中、実態を解明する材料になりそうだ。敵国に対する戦争犯罪の処罰の在り方は、ロシアのウクライナ侵攻など今日的課題にもつながる。
▽未曽有
「1945年初めから戦争犯罪の証拠収集と戦犯リスト作成を始めた。作業は戦争終結まで秘密裏に続けられた」―。
報告書には45年12月の横浜裁判開始よりずっと以前から準備を進めたと記載されていた。タイトル...
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