高橋幸弘教授と人工衛星用に開発したカメラ
 高橋幸弘教授と人工衛星用に開発したカメラ
 超小型衛星「雷神2」の最終確認をする研究チーム=2014年3月、仙台市の東北大(東北大/北海道大提供)
 高橋幸弘・北海道大教授

 一辺が50センチ程度の箱形で、重さは50キロ前後。北海道大の高橋幸弘教授(60)は、そんな超小型人工衛星で地球を観測し、防災や環境保全、農業生産といった地球規模の課題を解決しようと衛星開発を続けてきた。

 人工衛星といえば通常は重さ100キロ~数トン、開発費は数百億円に上ることもある。一方、超小型衛星は100キロ以下、開発費も数千万~10億円と格段に安い。開発期間の短さも特長で、近年は研究目的に加えて通信や技術実証などのビジネス利用が進み、世界的に打ち上げ数が増えている。

 高橋さんはこれまで東北大と共同で超小型衛星を開発してきた。衛星本体は東北大に任せ、自身は観測用カメラの開発を担当。特に20...

残り331文字(全文:631文字)