遺伝子検査や治療の選択について専門家によく相談するよう勧める福島県立医大の岡野舞子講師=福島市の同医大
 遺伝子検査や治療の選択について専門家によく相談するよう勧める福島県立医大の岡野舞子講師=福島市の同医大
 遺伝性乳がん卵巣がんのリスク低減処置と効果

 乳がんを発症し、遺伝子の特徴によって乳がんや卵巣がんなどを発症しやすいことが分かった患者には、再発や新たながんの発症リスクを下げる処置として卵管・卵巣摘出や乳房切除が選択肢になる。ただ、その効果はどのぐらいなのか。福島県立医大などが参加した国際共同研究グループは、既に効果が報告されている卵管・卵巣摘出だけでなく、乳房切除もそれだけで再発や新たながんのリスクを減らし、結果として生存期間を延ばす効果があるとの研究結果を報告した。

 ▽リスク減らす処置

 研究に加わった同医大の岡野舞子講師(乳腺外科学)によると、「遺伝性乳がん卵巣がん(HBOC)」は、まだがんを発症していない人も含めてそうした遺伝子を...

残り1128文字(全文:1428文字)