コメの相対取引価格の推移
 コメの相対取引価格の推移

 JAグループがコメ農家に支払う「概算金」が過去最高水準に達し、コメ価格のさらなる高騰が懸念されている。政府備蓄米の放出が続く中でも銘柄米の人気は根強い上、2024年産で他業者に買い負け、思うように集荷が進まなかったJAが高値提示で巻き返しを図っているためだ。高温や渇水による作柄悪化も想定され、消費者には厳しい状況が続きそうだ。

 ▽需要根強く

 「備蓄米が店頭に並んでも、高い銘柄米を選ぶ人は一定数いた」。東京都内を中心に展開するスーパー、アキダイ(東京)の秋葉弘道社長はこう話す。銘柄米の販売は大きく落ち込むことなく、価格はほとんど下がっていないのが実情だ。

 販売を始めた新米の店頭価格は5キロ39...

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