
北海道大の研究室で取材に応じる高橋幸弘教授
動物好きで、幼いころは動物博士になりたかった高橋幸弘さん。しかし小学3年生の時、科学漫画の宇宙シリーズを読んで天体にはまり「天文学者になる」と決意した。成長しても夢は変わることなく、東北大理学部に進学した。
やりたいのは惑星の観測だった。木星観測の研究室をのぞいたが、硬派な雰囲気に気後れした。「酒瓶を持った、なじみやすい先輩」がいる地球物理の研究室の方が自分に合うと考え軌道修正。大学院生の時には、その先輩の背中を追う形で1991~93年の南極地域観測隊に越冬隊員として参加し、オーロラの撮影で観測技術を磨いた。
帰国後は、同じ発光現象でも雷の研究に転向した。その頃、落雷に伴って雷雲の上で起きる...
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