デフバスケ女子日本代表チーム。選手らはそれぞれ、仲間で呼び合うあだ名を表す手話「サインネーム」を持つ。=坂本知加良監督提供、10月
 デフバスケ女子日本代表チーム。選手らはそれぞれ、仲間で呼び合うあだ名を表す手話「サインネーム」を持つ。=坂本知加良監督提供、10月
 手話やサインバスケで指導する坂本知加良監督(左)=8月、北海道新得町
 「デフリンピック」で女子バスケットボール代表を率いる坂本知加良監督(奥中央)=8月、北海道新得町
 「デフリンピック」で女子バスケットボール代表を率いる坂本知加良監督(左)=8月、北海道新得町

 聴覚に障害のある親の元で育ち、自身は聞こえる子は「CODA(コーダ)」と呼ばれる。11月15日から東京を中心に開かれる聴覚障害者の国際スポーツ大会「デフリンピック」で女子バスケットボール代表を率いる坂本知加良監督(45)もコーダだ。父親が聴覚障害者で「指導で使う手話は父からの贈り物。大会で躍進し、聞こえない子どもたちに勇気を与えたい」と力を込める。(共同通信=三村泰揮)

 ▽攻撃サイン

 8月末、代表チームは北海道新得町で合宿を行い、地元の強豪高校との練習試合で連係を確認していた。ボールがはねる音、ボールがリングに当たる音、選手の走る音が響き渡ったが、選手にそれらの音は聞こえず、ほぼ視覚のみに頼...

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