小児がん経験者の心機能リスク
 小児がん経験者の心機能リスク

 小児がんの治療成績は近年大きく向上し、8割以上の患者が長期生存できるようになった。一方、抗がん剤投与や放射線照射の長期にわたる影響で心臓などに障害が発生する恐れがあることが知られている。

 聖路加国際病院と順天堂大浦安病院は、小児がん経験者の7人に1人に当たる14%で、心臓が血液を送り出す機能に問題があったとの共同研究結果を発表した。

 研究では、聖路加国際病院で検査を受けた18歳以上の小児がん経験者108人で、心臓の超音波検査の結果を解析して心機能を詳しく調べた。対象者は、いずれも小児がんの診断から10年以上、治療を終えてから5年以上(平均16年)経過し、検査時の年齢は中央値で25歳だった。

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