社員の心身の状況を把握する調査ツール「Geppo(ゲッポウ)」の入力画面(リクルート提供)
 社員の心身の状況を把握する調査ツール「Geppo(ゲッポウ)」の入力画面(リクルート提供)
 入社3年未満で退職した人の主な理由

 企業の多くが2026年春に入社する大学生らの内定式を開き、採用活動に区切りを付けた。次の焦点は入社後の早期離職の防止に移る。理想と現実のギャップから退職する若手社員が相次いでいるためだ。企業は社員の悩みを把握するツールや、入社前に部署を確約する制度の導入など対応に苦心している。

 ▽人間関係

 厚生労働省調査(24年公表)によると、21年春に新卒で就職し3年以内に辞めた大卒者の割合は34・9%に上る。前年から2・6ポイント上昇。学生優位の「売り手市場」で採用にこぎ着けても3人に1人が退職してしまう。

 なぜ辞めるのか―。企業の担当者らは頭を抱える。人材サービス会社のスタッフサービス・ホールディング...

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