「分断八〇年」出版を機にインタビューに答える徐台教さん=2025年9月25日、東京都港区の共同通信社
 「分断八〇年」出版を機にインタビューに答える徐台教さん=2025年9月25日、東京都港区の共同通信社
 「分断八〇年 韓国民主主義と南北統一の限界」(集英社クリエイティブ)
 朝鮮半島最高峰の白頭山でつないだ手を上げる北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長(中央左)と韓国の文在寅大統領(同右)。夫人が同行した=2018年9月20日(平壌写真共同取材団・共同)
 逮捕状発付の審査のため、ソウル中央地裁に到着した韓国の尹錫悦前大統領=2025年7月9日(共同)
 徐台教さん

 大韓民国と朝鮮民主主義人民共和国。分断されたままの2国の未来は見通せない。いつか統一できるのか。そもそも、統一とは何なのか。

 在日コリアン3世として群馬県に生まれ、「永住帰国」して韓国に住むジャーナリスト、徐台教(ソ・テギョ)さん(46)が9月末、初の著作「分断八〇年 韓国民主主義と南北統一の限界」(集英社クリエイティブ)を出版した。

 韓国現代史をひもときながら、南北分断と統一問題を考えるのがこの本のテーマだ。長い分断は、今の韓国社会に何をもたらしたのか。来日した著者に話を聞いた。(共同通信=角南圭祐)

 ▽「朝鮮半島の歴史を背負う」

 Q 本のテーマもそうですが、各章に挿入されたコラムが自分史...

残り3806文字(全文:4106文字)