NHKの朝ドラ「ばけばけ」が放映中です。明治時代の文豪ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)とその妻セツをモデルとし、急速に西洋化が進む島根・松江を舞台の中心にして物語が始まりました。ギリシア生まれのイギリス人でアメリカに渡り新聞記者などを経て来日した八雲。新潟県南魚沼市の美術館には、日本有数といわれる八雲ゆかりの品々が所蔵されています。なぜ島根から遠く離れた新潟に八雲コレクションが?記者が美術館を訪ねました。
◆「ベースボール・マガジン社」創設者の思い
訪れたのは南魚沼市浦佐にある「池田記念美術館」。関越自動車道・大和スマートインターチェンジ(ETC専用)を降りて3分ほど。魚沼基幹病院近くの「八色の森公園」内にあります。
池田記念美術館は1998年にオープンしました。「ベースボール・マガジン社」を設立した故・池田恒雄さん=小出町(現・魚沼市)出身=が収集したプロ野球やオリンピックの資料などを公開しています。
美術館の1階には、野球・オリンピック・相撲を中心にした常設展示があります。ベースボールカードや著名選手のユニホームなどが並びます。「小泉八雲文学資料室」があるのは2階です。
◆セツ愛用の手鏡も
展示室内の壁面には、八雲の生涯をたどるパネルが展示されています。
ギリシアのレフカダ島で生まれた八雲。展示では「ラフカディオ」とは「レフカダっ子」という意味であること、左目を失明したのは、イギリスの学校に在学していたときに、ゲームをしていてロープの結び目が顔に当たったためであることなど、八雲に関するさまざまな情報が、写真などと共に紹介されています。
その後、八雲は渡米して、新聞記者になります。執筆のために日本を訪れて英語教師となり、セツと出会うことになるのです。
池田記念美術館にはセツが愛用した鏡や、直筆の手紙なども展示されています。関係するコレクションは1500点を超えるそうです。その一部を写真でご紹介します。...











