
取材に応じる江藤セデカさん=6月、千葉市
「子どもは学校で日本語を覚えていくのに、母親は母国語しか分からない。やがて子どもはアフガニスタンの言葉を忘れてしまう」。親子で言葉が通じず、心を通わせることができない―。そんな現実に、日本で暮らすアフガン出身の女性が苦しんでいる。
故郷に残した家族や親族への思いも切実だ。隣国イランなどで進むアフガン人の強制送還や、8月に祖国を襲ったマグニチュード6・0の地震。度重なる苦境が、彼女たちの心をさらに重くする。
そんな女性たちのよりどころになっているのが、日本に住むアフガン人の約4割が暮らす千葉県で開かれている日本語教室だ。「先生から、直接学ぶことができる」。教育を受けることができなかった母親たち...
残り2239文字(全文:2539文字)