アニメイト新潟に設置された人気作品「怪獣8号」の特設コーナー=9月、新潟市中央区

 アニメーションは子どもや一部の大人が見るものと思われていた時代もあったが現在は、ファンの裾野は広がっている。

 「高校生の頃までは、私のようなオタクは世を忍んで生きていた」

 「新潟特撮上映会」を2016年に立ち上げた新潟市中央区の会社員男性(37)は苦笑する。男性は第一線で活躍する監督らを新潟市に招き、上映イベントを企画している。

 男性の子ども時代、新潟ではキー局で放送されているアニメが見られず、「常に作品への飢えがあった」。

 00年、BSデジタル放送のスタートで状況は大きく変わった。首都圏でしか見られなかった作品が地方でも視聴できるようになったが、「1990年代、新潟はアニメ砂漠だった」と振り返る。

 地方にもファン文化を広げる先導役の一つが、アニメグッズを取り扱う「アニメイト」だ。83年、東京・池袋に1号店を出し、...

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