長岡造形大の卒業研究で手がけたアニメを説明する及川志帆。企画から音入れまで1人で行った=10月、新潟市中央区

 新潟県内で学び、アニメーション業界の第一線で活躍するアニメーターもいる。宮城県出身の及川志帆(25)は2022年に長岡造形大を卒業し、現在はアニメ制作会社「Production I.G」(東京)の新潟スタジオ(新潟市中央区)で働く。

 入社して3年半。高校のバレーボール部を題材にした「劇場版ハイキュー!!ゴミ捨て場の決戦」やバトルシーンが人気の「怪獣8号」の制作に携わってきた。

 プロの現場は、複数の工程を細かく分担して一つの作品を完成させる。及川の現在の担当は、アニメの基礎となるポイントの絵を手がける「原画さん」。作画監督や演出家の考えを形にする重要な役回りを任されている。

 高校時代、美術部に入り、「将来は絵を描くことを仕事にしたいと思った。大学で知見を広げられたら」と長岡に進学。社会人となった今、...

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