5月のホームFC東京戦を指揮する樹森大介前監督(右)とFC東京の松橋力蔵監督(元新潟監督・後方)、8月のホーム川崎戦で采配を振る入江徹監督

 J1アルビレックス新潟の来季のJ2降格が、20クラブ中最速で決まった。独自のサッカースタイルは輝きを失い、色あせた。なぜ新潟の2度目のJ1挑戦は3年で幕を閉じたのか。背景に迫った。(5回続きの2)

【関連記事】
J2降格決定後の試合を終え、選手・監督は何を語ったか 
J2降格決定一夜、ゴール裏にあふれる悔しさ

 J2降格決定後、最初の試合となった26日のホーム神戸戦。試合後、入江徹監督は冷たい雨の中、無言でサポーターに頭を下げた。

神戸戦後、サポーターに頭を下げる新潟の入江徹監督=26日、ビッグスワン

 クラブ史上ワースト2位タイの16戦未勝利。監督就任後の未勝利は15となり、J1歴代最長を更新した。なぜ、ここまで崩れたのか。発端は今から1年前にさかのぼる。

 2024年10月中旬、クラブは松橋力蔵監督(当時)に来季の続投オファーを出した。しかし、松橋氏は返事を保留。J1残留が確定しておらず「リーグ戦に集中したい」との要望を受け入れ、交渉はストップした。...

残り1014文字(全文:1406文字)