花をつけたナガエツルノゲイトウ(農研機構提供)
 花をつけたナガエツルノゲイトウ(農研機構提供)
 ナガエツルノゲイトウが拡散する仕組みの例(イメージ)

 「史上最悪の侵略的植物」の異名を取る南米原産の「ナガエツルノゲイトウ」の拡大が各地で問題になっている。環境省の調査では、福島県から沖縄県まで多くの地域に分布。再生力が非常に強く、除去しても数センチの断片が残っていれば、水流に乗って広がり生い茂るため、駆除が追いつかない。治水や農業への影響も出ており、総合的な対策が急務だ。

 ▽大きい自治体負担

 ナガエツルノゲイトウは1989年、兵庫県尼崎市で国内初の定着が明らかになった。環境省の2024年度の調査では、少なくとも26都府県への侵入や定着が確認されており、分布はさらに広がっているとされる。

 水辺に生える多年草だが乾燥にも強い。夏には白く小さい花が...

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