
大阪・関西万博でクリエーターを務めた引地耕太さん
大阪・関西万博は開幕前後で雰囲気が一変して驚いた。キャラクターの2次創作をはじめ、来場者が交流サイト(SNS)で発信し広報の役割を担う「SNS万博」となったのが一因だと思う。
国が一方的に発信するのではなく、主催者と来場者らの双方向性が生まれて新たな物語が生まれた。足りない余白をみんなで補う思想や構造がレガシー(遺産)として社会に広がってほしい。
2021年東京五輪・パラリンピックに携わった際、公式エンブレムや国立競技場の設計が白紙撤回される混乱があり、クリエーターの仕事は信頼を失った気がして打ちのめされた。国の事業に対するマイナスイメージが、僕を含め業界全体に広がっていた。
万博では会場全...
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