免疫性血小板減少症の治療の現状を語る大阪大病院の加藤恒部長=大阪府吹田市
 免疫性血小板減少症の治療の現状を語る大阪大病院の加藤恒部長=大阪府吹田市
 免疫性血小板減少症のイメージ

 出血を止める役目を果たす血小板が少なくなる国の指定難病「免疫性血小板減少症」。自己抗体によって血小板が壊れることが原因であると分かってきたことから、最近この病名に改められた。急速に進歩している治療の現状と、患者の注意点について専門家に聞いた。

 ▽抗体が関与

 厚生労働省の研究班で免疫性血小板減少症に関するグループリーダーを務める大阪大病院輸血・細胞療法部の加藤恒部長(血液・腫瘍内科)によると、この病気は血液の成分のうち、血小板だけが減るのが特徴だ。出血が止まりにくくなったり、皮下で内出血が起きて紫斑が現れたり、女性の場合は、月経や出産時の出血が重くなったりする。

 以前は「特発性血小板減少性紫斑...

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