
青木ケ原樹海に足を踏み入れると、溶岩と木々に囲まれる=山梨県内
富士山のふもと、北西側に広がる青木ケ原樹海(山梨県)を歩いた。貞観噴火(864年)で流れ出た溶岩の上に原生林が茂る。地面にむき出しの太い根がはい、背の高い木々の幹と枝は光をさえぎっていた。周辺には溶岩流が造った洞窟もあり、地球のエネルギーを実感できる。
同県富士河口湖町の西湖ネイチャーセンターのそばから、樹海の中を巡る遊歩道が整備されていた。案内板もある。
初めての樹海で視界に入るのは、みっしりと並ぶヒノキやツガの高木。溶岩はごろごろと転がり、力尽きたような木が何本も倒れている。吹き抜ける風が枝をしならせた。閉じ込められたような気がして、薄暗さの中、少し身構えて進む。
時折、木もれ日が差し込...
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