柏崎刈羽原発
柏崎刈羽原発

 花角英世知事が東京電力柏崎刈羽原発の再稼働を容認する判断を示し、議論の場は県議会に移った。「太陽光、風力による発電は不安定」「原発が動けば地域経済に好影響をもたらす」-。県の公聴会や国の説明会などでは、再稼働を進める立場や賛成する人々からこうした言説がたびたび語られたが、広く新たな知見を反映した内容と言えるのだろうか。とりわけ目立った四つの論点を点検する。(4回続きの2)

<1>再稼働は「電力安定供給に不可欠」?火力の燃料「海外依存」…実態を探る

 「再生可能エネルギーは不安定で頼りにならない」「現時点では再エネの導入拡大は難しい」。東京電力柏崎刈羽原発の再稼働を巡り県が開いた公聴会では、再エネの力不足を指摘する声が聞かれた。

 確かに太陽光の発電は日照がある時間帯に限られ、天候にも左右される。風力発電も風が吹かなければ電気をつくれない。

 発電量が変動するため「不安定」と指摘される再エネ。火力、原子力も含む電源全体の中で比率が高まると、...

残り1077文字(全文:1498文字)