
小原麗子さんの自宅で開かれた「麗ら舎読書会」=8月、岩手県北上市
地域の女性たちが40年以上にわたり開いている「麗ら舎読書会」は、「おなごが自分たちの言葉で語り合う場」だ。岩手県北上市の詩人小原麗子さん(90)が戦時中に女性が抑圧された現実を踏まえ、1984年に立ち上げた。「自分自身の意志や考えをないがしろにせず直視する。そしてそれを、押し殺さずに表に出すこと」。個人を尊重し、声を上げ続けている。
読書会の会場は小原さんの自宅。女性が働き、自分の家を持つのがまだ珍しかった時代。農協に勤めていた小原さんが、50歳目前に「自分で働いたお金で、自分のために建てた家」だ。
月に1度の読書会には、さまざまな年齢、立場の人たちが訪ねてくる。主なメンバーは40~90代の...
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