財務省理財局の国債企画課を訪れた片山財務相=22日(財務省提供)
 財務省理財局の国債企画課を訪れた片山財務相=22日(財務省提供)

 政府が決めた2026年度当初予算案の一般会計の歳出総額は、高市早苗首相の積極財政路線を踏まえて最大となった。2年連続で最大を更新し、財政の肥大化に歯止めがかからない。物価高で経費が膨らみがちな面があるとはいえ、インフレ下でこうした大規模な予算を組めば、かえって物価高を加速させる恐れがある。警戒が必要だ。

 歳出総額は122兆3092億円で、2025年度の115兆1978億円を上回った。伸び率は6%強と、足元の物価上昇率3・0%の約2倍に達する。デフレ下で生じた需要不足はおおむね解消した。それなのに26年度予算で政府がやろうとしているのは、物価上昇率をはるかに上回るペースでの財政出動による需要の...

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