日中首脳会談を前に、中国の習近平国家主席(右)と握手を交わす高市首相=10月31日、韓国・慶州
日中首脳会談を前に、中国の習近平国家主席(右)と握手を交わす高市首相=10月31日、韓国・慶州
自民党の新総裁に選出された高市早苗氏=2025年10月4日、東京・永田町の党本部
日中首脳会談を前に中国の習近平国家主席(右)と握手を交わす高市首相=10月31日、韓国・慶州(代表撮影・共同)
握手する安倍晋三首相(左)と中国の習近平国家主席=2014年11月10日(共同)
中国の薛剣駐大阪総領事
日本外務省の金井正彰アジア大洋州局長(手前左)が中国外務省の劉勁松アジア局長(同右)に頭を下げたように見える場面が切り取られ、中国のSNSで拡散した動画(「微博(ウェイボ)」から・共同)
トランプ米大統領(左)と中国の習近平国家主席=10月30日、韓国・釜山(ロイター=共同)

 今年後半、日中関係が急速に冷え込んだ。台湾有事に関する高市早苗首相の国会答弁に中国が猛反発し、事実上の報復措置を幅広く打ち出しているためだ。滑り出しは好調に見えた高市政権の対中外交はなぜ空転したのか。中国では、高市政権に圧力をかけることについて、「殺鶏嚇猴(鶏を殺して猿への見せしめとする)」という意味の故事成語が使われている。台湾問題に介入しようとする鶏(日本)を締め上げ、周りで見ている猿たち(米国や欧州諸国)をけん制するという意味合いだ。日中両国政府や周辺の関係者への取材を踏まえ、めまぐるしく揺れ動いた高市氏と中国の攻防を振り返る。(共同通信=大熊雄一郎)

 ▽投げたボール

 最初にボールを投...

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