ホスピス型住宅の不正・過剰な診療報酬の請求について証言する看護師=2024年3月、大阪市
ホスピス型住宅の不正・過剰な診療報酬の請求について証言する看護師=2024年3月、大阪市
西日本にあるホスピス型住宅「医心館」の一つ=2025年8月
パーキンソン病専門の有料老人ホーム「PDハウス」の一つ=2024年8月、東京都内
 「ファーストナース」の訪問看護ステーションで働いていた看護師の梶田好恵さん(仮名)=2024年3月
 厚生労働省=2023年12月

。 看護師らが患者の元を訪ねて医療的なケアをする訪問看護。病気や障害がある人たちの生活を支える上で必要不可欠なサービスだ。ところが近年、利益を上げる目的で、必要ないのに訪問回数を増やしたり、うその記録で公的な報酬を請求したりする事業者が次々と現れるようになった。「こんなのおかしい」。勤務先に「身バレ」するかもしれない不安を抱えながら、勇気を持って内部告発する看護師たちがいた。その情報提供を受け、不正の実態を報道し始めてから2年近く。ついに国が動いた。(共同通信=市川亨)

 ▽一時は時価総額3千億円に

 「やっと、ですか」

 ホスピス型の有料老人ホーム「医心館」で今年まで働いていた看護師の柳和美さん(...

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