
早稲田大の中林美恵子教授
今回の米国によるベネズエラ攻撃への日本政府の対応は、一言で言えば「逃げの一手」だ。高市早苗首相は事態への論評はせず、「ベネズエラにおける民主主義の回復と情勢の安定化に向けた外交努力を進める」と述べているだけだ。
国際秩序が根底から覆されようとしているこの大きな転換期において、日本独自の哲学や世界観に基づいた確固たるメッセージを発信できていない現状は、極めて深刻だと言わざるを得ない。
高市首相の支持率が高い理由には、台湾有事を巡る自身の発言に反発する中国に対し強い姿勢を見せて、国民の多くに「胸がすくような思い」をさせたことにもある。
だが首相の発言は、結果として中国側のプロパガンダに格好の口実...
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