黒崎健・京都大複合原子力科学研究所長
 黒崎健・京都大複合原子力科学研究所長

 東京電力柏崎刈羽原発6号機が再び動き出した。安全最優先は徹底されているのか。科学的妥当性の検証はどこまで行われたのか。そもそも信頼醸成は進んだのか。大きな節目となる再稼働について識者が論じた。

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 2011年3月の東京電力福島第1原子力発電所事故から15年たつのを前に、同社柏崎刈羽原発6号機(新潟県)が再稼働した。東電はこの間、安全文化や倫理を重視した教育や研修を重ねてきたはずだが、IDカードの不正利用といった一般常識の観点から見て理解に苦しむ不祥事が相次ぎ、信頼を大きく損なったことは記憶に新しい。

 うわべを取り繕うだけの教育や研修、意識改革では、安全最優先を続けることはでき...

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