食品を対象とした軽減税率の引き下げを巡る主な問題
 食品を対象とした軽減税率の引き下げを巡る主な問題
 経済評論家の岩本沙弓さん

 総選挙では与野党問わず、大半の党が「消費税減税」を公約として掲げていた。ただ多くの党が言う消費税減税は、主に食品を対象とした軽減税率を引き下げる「特定品目の税率優遇」を意味する。それを消費税減税と表記するのは不正確だ。その政策効果を故意に曖昧にする意図がないのであれば、一般国民に誤解を与えかねない混同表記は避けるべきだろう。

 標準税率10%に対し、現在8%が適用されている食品を対象とした軽減税率の引き下げには、以下のような問題が指摘されてきた。(1)税率を下げても価格が下がるとは限らない(2)品目により税率が分かれるため公平性が損なわれる(3)富裕層にも同様に恩恵が及び、低所得者救済の再分配...

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