
「晴れの日の木馬たち」を刊行した原田マハさん
作家の原田マハさんは旅が好きだ。「好奇心全開」で土地を体験し、人の話を聴く。最新長編で旅するのは約100年前。読者も一緒に旅をして、小説を愛する主人公の少女に出会い、芸術が「生まれる瞬間の喜び」に立ち会うことになる。
「長い時間と愛情、努力をつぎ込んで、これからも育てていく物語です。第2部、3部と続く予定で、私のライフワークになると思います」
始まりは1910年の岡山。倉敷紡績の工場で働く16歳の山中すてらは小説執筆に夢中だ。貧しく不自由な生活でも「読む人を幸せにすることができたなら」―。真っすぐな祈りが原動力だ。
彼女を励ますのは、病床の父や米国人の女性宣教師、文学を愛する仲間、芸術に理解...
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