2月25日(水)くもり時々雨 6日間は長い!と思ったNIAFFだが、早くも最終日。新体制でのリスタートで正直どうなることかと危惧していたが、終わってみれば例年以上に落ち着いた映画祭の日々が過ぎていた。

 今回あらためて二つの会場、新潟市民プラザと日報ホールの、建物内各所に椅子やテーブルが多い構造の恩恵を感じた。建物内にコンビニやバーガーショップがあるのも助かる。国内映画祭では空港内で何でもそろう新千歳空港国際アニメーション映画祭に次ぐ快適性ではないだろうか。

 さて、今日は最終日。17時から市民プラザで閉会式・授賞式が行われた。副実行委員長の北條氏が「新しい新潟をことほいでいるような暖かい日々が続き、今日の雨は映画祭を名残惜しんでいるよう」と言われていたが本当にそのような日々だった。

 開式と受賞作発表、贈賞と要所で軽快な音楽が流れ、照明が壇上をひときわ明るく照らし出す。質素すぎず形式ばりもせずの良いバランスのセレモニー。NIAFFの特色を集約したような良い演出だった。私も各地の映画祭を見ているが、一般に公開されている式として理想に近い。この後、他の映画祭がこのスタイルをとっても新潟の後追いと見えてしまうだろう。

映画祭の授賞式。トロフィーを掲げる喜びの受賞者と審査員ら=25日、新潟市民プラザ

 賞はこれまで大川博賞、蕗谷虹児賞、グランプリの他、第1回で押井守審査委員長が命名された傾奇(かぶく)賞、境界賞が受け継がれてきたが、この第4回からコンペティションにIndie Box部門が新設されたこともあり、コンペティション全体の新人賞であるゼングレヒトシュターター賞、長編部門グランプリ、同審査員賞、Indie Box部門スワン賞、同審査員賞と、より伝わりやすい形に落ち着いた。Indie Box部門のグランプリに当たるスワン賞は新潟ゆかりの白鳥にちなむという。清新なスタートにふさわしい命名だ。

 式では新潟アニメーションキャンプの学生さんたちもずらりと客席を埋め若々しい雰囲気。連日の上映の観客も前年を上回っていた実感がある。小学生の集団鑑賞も行われ、映画祭がいよいよ地域に浸透してきたことを感じる。

 次回は来年3月の開催が発表された。次はどんな光景を見られるか、どんな作品に出合えるか、今から楽しみでならない。これをご覧のあなたも、次回はぜひ現地へ。温かいおもてなしの映画祭が待っていますよ。(アニメ評論家)

=おわり=

<著者プロフィル>
◎五味洋子(ごみ・ようこ)群馬県出身。旧姓・富沢。「アルプスの少女ハイジ」「ルパン三世カリオストロの城」などに動画で携わる傍ら、アニドウで上映会やアニメ専門誌「FILM1/24」編集発行を手がける。退職後アニメ評論家として「キネマ旬報」等に執筆、東京アニメアワード一次選考委員等を務める。著書に「アニメーションの宝箱」「未来少年コナン また、会えたね!」など。

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