
新潟地裁が原告8人全員を水俣病と認めた新潟水俣病第2次行政認定訴訟の判決を巡り、県と新潟市が26日、判決を不服として控訴した。国の意向も踏まえ、今後の認定審査の統一的運用に影響することを懸念し、上級審の判断を仰ぐことを決めた。認定基準や審査の在り方などは東京高裁で再び問われることになる。
県と市は国の法定受託事務として、国の認定基準に基づいて認定審査を担っている。地裁判決は、国の基準に沿ったとする県、市の審査を「違法」と否定した。26日の控訴期限を前に、原告側は県と市に地裁判決の受け入れを要請。新潟市の中原八一市長は認定基準の見直しなどを求めていたが、国は否定的だった。
花角英世知事は26日に発表したコメントで、地裁判決は過去の裁判例や他県の水俣病認定業務の枠組みと異なり、「認定業務の統一的な運用に与える影響が大きい」との懸念が環境省から示されたと説明。「公害健康被害補償制度の公平性・妥当性を確保するため上級審に判断を仰ぎ、統一的な整理を求める」とした。
新潟市の中原市長は26日、報道陣に「この判決を受け入れると、新たな認定基準が示されない限りは認定審査の継続が困難になる。新たに認定を求める被害者の救済ができなくなる事態が生じかねない」と控訴に至った理由を語った。
「大変心苦しく、断腸の思いでの決断」とし、「環境省の認定基準に従い行った行政処分と、司法の判断に食い違いが生じている。認定基準に曖昧な点があることが問題の根本原因だ」と指摘。「認定基準は見直した方が良い」と話した。
一方、原告側弁護団は控訴について「誠に遺憾。判決の判断が維持されるよう引き続き審理に臨む所存だ」とコメントした。
◆遠い救済、続く法廷闘争 問われる認定制度の在り方
新潟水俣病第2次行政認定訴訟の新潟地裁判決に対して被告の県、新潟市が26日に控訴したことで、...










