國分功一郎さん=2026年2月、東京都目黒区
國分功一郎さん=2026年2月、東京都目黒区
「栃木避難者母の会」の(左から)大山香さん、半谷八重子さん、小峰和子さんと國分功一郎さん=2026年2月、宇都宮市
國分功一郎さんの著書『原子力の時代の哲学』(晶文社)
浪江町の家の写真を眺める小峰和子さん=2026年2月、宇都宮市
植物に覆われた小峰和子さん窯元=2014年(小峰さん提供)

 東日本大震災と東京電力福島第1原発事故から15年。福島県では今なお「帰還困難区域」が残り、2万3千人以上が各地で避難を続けている。“復興”のつち音が響く中で長い歳月が流れたが、「原発事故で被害を受け、避難をした人たちの声があまりにも聞こえてこない」と哲学者の國分功一郎さんは話す。

 追われるように故郷を離れた避難者たちは今、何を思うのか。原子力問題について考え続けてきた國分さんは「この機会にぜひ、話を聞かせてほしい人たち」が暮らす宇都宮市に向かった。3時間に及ぶ対話を経て、國分さんが言う。「原発事故は、人間の想像力が『避難』という言葉に込めてきた意味をはるかに超えている」(共同通信=多比良孝司...

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