イラン情勢について演説するトランプ米大統領=1日、ワシントンのホワイトハウス(ロイター=共同)
 イラン情勢について演説するトランプ米大統領=1日、ワシントンのホワイトハウス(ロイター=共同)

 2月末日にイランを先制攻撃したトランプ米大統領が国民向けの演説を行った。狙いは戦争の目的と進み具合、今後の見通しを説明し、ガソリン価格高騰にあえぐ国内世論をなだめることだ。

 しかし20分足らずの演説は早期終結の楽観論を語るのみで、核心的問題の解決が程遠いことを実感させた。同時に違法な戦争が核拡散を助長し、世界を秩序溶解へと導くリスクを予感させる。

 国連憲章の認める自衛権を逸脱した今回の戦争の目的は、イラン核問題の根本解決だったはずだ。トランプ氏はイランとの交渉のさなかに米軍を中東に展開し「イスラエルのささやき」(外交筋)もあって、武力での問題解決に突如動いた。

 だがイランにとってはだまし討ち...

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