笹川平和財団の小林祐喜主任研究員
 笹川平和財団の小林祐喜主任研究員

 米ニューヨークの国連本部で4週間続いた核拡散防止条約(NPT)再検討会議は成果文書を採択できず閉幕した。2015年、22年に続き、3回連続の採択失敗となった。筆者も最終週に現場に足を運んだ。

 ウクライナとイランで戦争が続き、米ロ間で唯一有効だった新戦略兵器削減条約(新START)が失効するなど国際情勢が厳しさを増す中、加盟国、とりわけ核兵器国が自国の利益に固執した。今後のNPTの形骸化が懸念される。

 議長を務めたベトナムの国連大使ビエット氏は慣例にとらわれない議事運営を試みた。通常は核軍縮、核不拡散、原子力平和利用に関する三つの委員会での議論がまとまり、会議の最終週が始まる頃に成果文書案が提示さ...

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