元受刑者の山口友昭(仮名)と面談する石山正子。「夜は眠れてますか」と体調を気遣った=2025年12月、北海道函館市の巴寮
 元受刑者の山口友昭(仮名)と面談する石山正子。「夜は眠れてますか」と体調を気遣った=2025年12月、北海道函館市の巴寮
 退寮した元受刑者の自宅を訪問するため、自ら車を運転して巴寮を出る石山正子=2025年12月、北海道函館市
 巴寮を退寮した元受刑者に石山正子が手渡している自筆の修了証。これまで約200人に渡している(画像の一部を加工しています)
 石山正子にとって思い出の場所の五稜郭公園。「満開の桜を孫6人と一緒に見て、幸せな気分になりました」と話す=2025年12月、北海道函館市

 しばれる冬の日、北海道函館市の更生保護施設「巴寮」で2人は向かい合った。「今、困っていることは?」。薬物専門職員の石山正子(70)がほほえみかける。元受刑者で60代の山口友昭(仮名)が、おもむろに口を開いた。「お金がないのが一番大変かなあ」

 更生保護施設は、刑務所を出所した人らの社会復帰を支える。民間の法人が運営する巴寮は住まいや食事が無料で、最長6カ月入寮できる。覚醒剤や窃盗などで服役した10人前後が暮らす。

 2016年から働く石山は看護師の資格を持ち、薬物依存症の再発を防ぐための認知行動療法を担当している。幼い頃の心の傷や薬物依存に至った経緯、近況に耳を傾ける。共に克服法を探る。

 (敬称略、筆...

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