
「農林省毛皮獣養殖所」で養殖していたタヌキ(北條勝貴教授提供)
1930年代後半、タヌキやキツネの毛皮を取るため、養殖や品種改良に取り組む国の専門機関「農林省毛皮獣養殖所」が現在の岩手県滝沢市に存在した。背景にあったのは輸出による外貨獲得や軍服用の需要。跡地は公園となり、地元でも歴史を知る人は少ない。研究に取り組む上智大の北條勝貴教授(環境文化史)は「国策とも呼べる産業で動物を犠牲にしてきたことを忘れないでほしい」と訴える。
「ここに原っぱが広がり、タヌキやキツネ小屋がいっぱい並んでいました」。跡地にある同市の森林公園で昨年10月、見学会が開かれ、参加者が解説に聞き入った。周囲には樹木が生い茂っている。当時の痕跡はほぼ見当たらないが、やぶの中に入ると基礎の...
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