
さいたま市浦和区前地地区の自治会が無償で配り、分電盤に設置された感震ブレーカー=5月
政府は首都直下地震の犠牲を減らすため、人口が密集する地域の火災拡大防止を最重視した。切り札とする感震ブレーカーの普及は認知度や費用が課題で、目標の「10年間でおおむね設置」のハードルは低くない。火災が広がると膨大な数の住民が家を失って避難生活を余儀なくされ、混乱が生じるのは必至。対策は急務だ。
▽無償配布
「最悪の場合、まち全体が燃えてなくなる」。さいたま市のJR浦和駅から500メートル。約1500世帯が住む前地地区の佐々木弘自治会長(73)はため息をついた。地区内の道路はほぼ片側1車線で狭く、一軒家が肩を寄せ合うように並ぶ。
この状況で火災が起きた場合、延焼リスクは非常に高いとされる。袋小路が多...
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