会員を拒否した理由の説明と６人の任命を求めた日本学術会議の梶田隆章会長の記者会見＝２０２０年１０月、東京都港区
戦争に協力した反省を踏まえて戦後を歩んできた科学者と、政府の関係にも大きな変化が生まれつつある。日本を代表する科学者によるアカデミー、日本学術会議は２０２０年１０月、菅義偉首相（当時）による会員任命拒否問題で、注目を浴びた。
長岡技科大助教授、豊橋技科大学長などを歴任した大西隆・東京大名誉教授（７４）＝都市計画＝は、１１〜１７年に学術会議の会長を務めた。「年々、官邸の人事への関心が強まっていた」と実感を込めて語る。
安倍政権当時の１６年、会員の補欠人事に官邸から難色を示され、推薦を断念した経験もある。「当時は官邸の真意が分からなかった。こちらの説明不足で、話し合いで何とかなるのではとも考えた...
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